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シフトを組む2026.07.1013分で読めます

シフト表の作り方|そのまま使える手順、見本、公開前チェック

シフト表を空欄から埋めると、人数不足や偏りが最後に見つかります。必要人数表、希望回収文面、埋まりにくい枠の見つけ方、完成例、法令確認、公開後の変更ルールまで、実際に作る順番で整理します。

必要人数表と希望一覧から完成したシフト表を作る流れ

シフト表を作るとき、最初に開くべきものは空のカレンダーではありません。 先に必要なのは、「いつ、何人、どの役割が必要か」を書いた必要人数表と、「誰が、いつ、何を担当できるか」を書いた希望一覧です。

この2つを作らずに人名から埋めると、最後に人数不足が見つかり、完成した日の配置まで動かすことになります。 必要人数と候補者を枠ごとに比べれば、どこから決めるべきかが見えます。

記事内の表と文面を使うと、次の4つを作れます。

  • 時間帯ごとの必要人数表
  • スタッフの希望一覧
  • 不足しやすい枠から組んだシフト表
  • 公開前チェックリストと変更履歴

紙、Excel、スプレッドシート、シフト管理ツールのどれを使っていても、作る順番は同じです。

シフト表が完成するまでの7ステップ

最初に全体の流れを確認します。

ステップ作業できあがるもの
1対象期間と作成単位を決める作成日程
2時間帯ごとの必要人数を決める必要人数表
3希望を同じ形式で集める希望シフト
4希望を枠ごとの候補者へ変換する候補一覧
5候補の余裕がない枠から割り当てる仮シフト
6人数、役割、負担、法令、人件費を確認する公開できるシフト表
7最新版と変更方法をスタッフへ伝える公開連絡と変更履歴

この順番なら、作成中に考えることは常に1つです。 「人をどこへ入れるか」を考えるのは、必要人数と候補者がそろったステップ5からです。

ステップ1:対象期間と作成単位を決める

最初に、何日分を、どの細かさで作るか決めます。

作成単位は細かいほど良いわけではありません。 来店状況と必要人数がランチとディナーで変わる店なら「ランチ、アイドルタイム、ディナー」で分ければ足ります。 1時間ごとに必要人数が変わる店は、30分または1時間単位で作ります。

必要人数が変わらない時間を細かく分割すると、表が大きくなり、確認する枠だけが増えます。 店舗の人員配置が変わる境目に合わせて区切ってください。

作成日程は、公開日から逆算します。

項目記入例
対象期間8月1日から8月15日
希望提出の締切7月20日21時
不足枠の調整日7月21日から23日
シフト公開日7月25日
変更の連絡先店長への個別連絡

締切は「20日まで」ではなく、日付と時刻まで書きます。 公開日と変更方法も先に決めておくと、希望回収から確定までの連絡がぶれません。

ステップ2:時間帯ごとの必要人数を決める

必要人数表には、人数だけでなく、欠かせない役割も書きます。

たとえば3人そろっていても、レジを開けられる人や締め作業ができる人がいなければ、その時間帯は成立しません。 必要人数と必要な役割は、別の列で確認します。

曜日時間帯必要人数必要な役割人数の理由
平日11時から15時3人レジ1人、キッチン1人ランチ対応
平日15時から17時2人キッチン1人仕込みと休憩交代
平日17時から22時3人キッチン1人、締め1人ディナーと閉店作業
土日11時から15時4人レジ1人、キッチン1人来店数が多い

必要人数を決めきれない場合は、勘で固定しないほうが安全です。 過去のシフト、売上や来店の波、現場で足りなかった時間を見比べ、まず仮の人数を置きます。 シフト期間が終わったら、過不足を記録して次回に直します。

次の見出しをそのまま表へコピーすれば、必要人数表を作れます。

日付|曜日|時間帯|必要人数|必要な役割|人数の理由|実績メモ

「人数の理由」を残すと、翌月に数字だけが引き継がれるのを防げます。 イベント終了や営業時間変更で前提が変わったときも、直すべき枠を判断できます。

ステップ3:希望を同じ形式で集める

希望シフトでは、「入れる日」だけでなく「入れる時間」と「担当できる役割」を集めます。

全員からそろえる項目は次の5つです。

  • 出勤できる日
  • 出勤できる開始時刻と終了時刻
  • 休み希望
  • 早番、遅番などの勤務区分
  • 担当できる役割と補足

空欄の意味も決めます。 空欄を「いつでも入れる」と解釈する人と「希望なし」と解釈する人がいると、確認が必要になるからです。

LINEやメールで集める場合は、次の文面をコピーして使えます。

【8月前半の希望シフト】 対象期間:8月1日から8月15日 提出締切:7月20日21時 「日付、入れる時間」の順で送ってください。 例:8月1日 11時から17時、8月2日 休み希望、8月3日 17時以降 空欄は「出勤できない」として扱います。 提出後の変更は、店長への個別連絡で知らせてください。

希望を集めるとき、休む理由まで必須にする必要はありません。 シフト作成に必要なのは、勤務できる日時と条件です。

希望表の形式から決めたい場合は、シフト希望表の作り方も使えます。

ステップ4:希望を枠ごとの候補者へ変換する

集まった希望は、人ごとの文章のまま読まず、1行に1人で整理します。

次は、ある平日の希望を整理した例です。

スタッフ入れる時間担当できる役割固定条件
Aさん11時から15時レジ11時から勤務
Bさん11時から17時ホールなし
Cさん15時から22時ホール、締め締め担当可
Dさん11時から17時キッチンキッチン担当
Eさん17時から22時キッチンキッチン担当
Fさん17時から22時ホールなし

この一覧から、時間帯ごとの候補者を作ります。

時間帯必要人数候補者必要な役割を満たすか
11時から15時3人Aさん、Bさん、Dさんレジ、キッチンともに可
15時から17時2人Bさん、Cさん、Dさんキッチン可
17時から22時3人Cさん、Eさん、Fさんキッチン、締めともに可

候補者に数えるのは、時間が合う人だけではありません。 その枠に必要な役割、本人の希望、雇用契約や店舗内ルールをすべて満たす人だけを数えます。

ステップ5:候補の余裕がない枠から割り当てる

どこから埋めるかは、候補の余裕数で決めます。

候補の余裕数 = その枠に入れる候補人数 − 必要人数

先ほどの例に当てはめると、次のようになります。

時間帯候補人数必要人数余裕数判断
11時から15時3人3人0候補者全員が必要
15時から17時3人2人11人だけ選択の余地あり
17時から22時3人3人0候補者全員が必要

余裕数は、次の目安で使います。

  • マイナス:並べ替えても埋まらない不足枠
  • 0:候補者全員を入れないと成立しない枠
  • 1:欠勤や希望変更で不足しやすい枠
  • 2以上:ほかの枠との調整余地がある枠

最初にマイナスの枠を探します。 マイナスの枠は、シフト表の中で人を入れ替えても解決しません。 不足する曜日、時間、役割を特定し、その条件で追加募集や相談を行います。

「来週どこか入れませんか」ではなく、「8月3日17時から22時に、キッチンへ入れる人を1人探しています」と伝えます。

次に余裕数0、余裕数1の順で割り当てます。 候補が多い枠を先に埋めると、少ない枠で使える人を残せなくなるためです。

先ほどの例は、次のように仮組みできます。

時間帯必要人数割り当て役割
11時から15時3人Aさん、Bさん、DさんAさんがレジ、Dさんがキッチン
15時から17時2人Bさん、DさんDさんがキッチン
17時から22時3人Cさん、Eさん、FさんCさんが締め、Eさんがキッチン

この例では、すべての時間帯で人数と役割を満たしています。 月全体を作るときも、1日ずつ完成させるのではなく、余裕数が少ない枠を全期間から先に埋めます。

不足枠が見つかったときの対処順

不足枠が見つかったら、担当者の頭の中だけで組み替え続けないようにします。 次の順番で、変更できる条件を確認します。

  1. その時間に入れるスタッフへ、不足枠を具体的に伝える
  2. 長い勤務枠を、運営上可能な範囲で短い枠に分ける
  3. 仕込み、清掃、発注など、ピーク外へ移せる作業を確認する
  4. 他店舗からの応援や責任者の配置など、社内ルールで使える手段を確認する
  5. 責任者が営業時間や提供方法を調整できる場合は、運営条件を見直す

休み希望を無視して名前を入れることは、不足の解消ではありません。 候補者が足りない枠は、作成担当者だけで解けない運営上の不足として扱います。

ステップ6:5回に分けて公開前チェックをする

仮シフトは、人数、個人条件、負担、店舗運営の順に確認します。 一度に全部を見るより、目的を分けたほうが見落としを減らせます。

1回目は人数と役割

  • すべての時間帯で必要人数を満たしているか
  • レジ、キッチン、開店、締めなどの役割がいるか
  • 休憩に入った時間も必要人数を下回らないか
  • 新人だけになる時間帯がないか

2回目はスタッフごとの条件

  • 本人が提出した日時に収まっているか
  • 雇用契約と店舗内の勤務ルールに合っているか
  • 同じ時刻に別店舗や別業務を重ねていないか
  • 遅番の直後に早番を置くなど、無理な並びになっていないか

3回目は労働時間、休憩、休日

労働時間は、店舗の慣習ではなく、法令、雇用契約、就業規則に照らして確認します。

厚生労働省が示す原則は、1日8時間、1週40時間までです。 労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩が必要です。 休日は、少なくとも毎週1日、または4週間で4日以上必要です。

変形労働時間制などを導入している場合は扱いが異なります。 自店の制度と就業規則を確認し、判断に迷う場合は労務担当者や専門家へ確認してください。 制度の原則は、厚生労働省「労働時間・休日」で確認できます。

4回目は負担の偏り

出勤回数だけをそろえても、負担が公平とは限りません。 土日、早番、遅番、締め、急な追加勤務を分けて数えます。

スタッフ出勤回数土日遅番締め通らなかった希望
Aさん8回2回1回0回0件
Bさん8回4回3回2回2件

この例では出勤回数は同じですが、Bさんへ土日と遅番が偏っています。 同じ人へ負担が続く場合は、次回の割り当て順に反映できるよう記録します。

公平な割り振りを詳しく整理したい場合は、シフトの偏り、不公平感をなくす組み方も参考になります。

5回目は総労働時間と人件費

最後に、スタッフごとの予定労働時間と、シフト全体の人件費見込みを確認します。 時給だけでなく、深夜、休日、役割など、自店の賃金ルールで加算される項目も含めます。

予算を超えている場合も、余裕数0の枠から人を外すと必要人数を割り込みます。 余裕数が大きい枠と、必要人数を決めた理由を見直し、店舗運営に影響が少ない枠から調整します。

公開前チェックリスト

公開ボタンを押す前、またはシフト表を送る前に、次の項目を上から確認します。

  • 対象期間と日付、曜日が一致している
  • 営業時間と店休日が正しい
  • すべての枠で必要人数を満たしている
  • 必要な役割を担当できる人がいる
  • 休憩中も必要人数を下回らない
  • 全員の希望提出内容と一致している
  • 労働時間、休憩、休日を確認した
  • 土日、早番、遅番、締めの偏りを確認した
  • 総労働時間と人件費の見込みを確認した
  • 新人だけになる時間帯がない
  • 公開日時と変更連絡の方法を書いた
  • スタッフが見る最新版を1つに決めた

チェックで問題が見つかったら、該当する枠だけを直します。 全体を最初から組み直す前に、余裕数が大きい枠の候補者と交換できるか確認してください。

ステップ7:確定シフトと変更方法を一緒に伝える

シフト表だけを送ると、スタッフは「どれが最新版か」「変更は誰に言うか」を判断できません。 対象期間、更新日時、最新版を見る場所、変更の連絡先を一緒に伝えます。

次の文面をコピーして使えます。

【8月前半のシフトを確定しました】 対象期間:8月1日から8月15日 更新日時:7月25日18時 最新のシフト表:共有URLまたは掲示場所 勤務日時を確認し、間違いがあれば7月27日までに店長へ個別に連絡してください。 確定後の変更は、店長とスタッフの双方で確認したあとにシフト表へ反映します。

一度確定した労働日や労働時間の変更は、基本的に労働条件の変更に当たり、使用者と労働者双方の合意が必要とされています。 通知期限、通知方法、変更の申出期限と手続をあらかじめ決めてください。 詳しくは、厚生労働省「いわゆるシフト制について」で確認できます。

変更が出たら上書きだけで終わらせない

確定後に変更が出たら、シフト表の修正と同時に変更履歴を残します。 古い画像や印刷物を見ている人がいても、変更の対象と連絡状況を追えるようにするためです。

更新日時対象変更前変更後双方の確認連絡済み
7月28日18時8月3日ディナーBさんCさん済み済み

変更後は、次の3か所をそろえます。

  1. 最新のシフト表
  2. 変更履歴
  3. 変更対象者への連絡

グループトークへ新しい画像を送るだけでは、古い画像も残ります。 スタッフが常に同じURLや掲示場所で最新版を確認できる形にすると、取り違えを減らせます。

次回のシフト作成に残す記録

シフト期間が終わったら、実際の過不足を必要人数表へ戻します。

日付と時間帯計画実際次回の変更
金曜17時から19時3人注文が集中して不足4人へ増やす
月曜15時から17時2人1人でも対応できた作業量を再確認
土曜11時から15時4人新人2人で会計が滞ったレジ経験者を1人固定

実績メモがあれば、翌月は必要人数を決めるところからやり直さずに済みます。 人数だけでなく、「何が足りなかったか」を残してください。

今日のシフト作成で最初にやること

作業を始めるときは、表を4つ用意します。

  1. 必要人数表:日付、時間帯、必要人数、必要な役割、理由
  2. 希望一覧:スタッフ、入れる時間、役割、固定条件
  3. シフト表:必要人数、割り当て、役割、余裕数
  4. 変更履歴:更新日時、変更前、変更後、双方の確認、連絡状況

最初に必要人数表を作り、希望一覧と照合して余裕数を出します。 余裕数がマイナスの枠を調整し、0の枠から割り当てれば、誰から入れるかで迷いません。

シフト表は、人名を順番に当てはめて作るものではありません。 必要な枠と入れる候補を先に整理し、成立しにくい枠から決めると、やり直しの少ない表になります。

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